05Interview
長く健康で楽しく幸せに生きるー人々の普遍的な願いに寄り添い地域に愛される企業でありたいー株式会社辻薬店
創業132年、唐津の人々の健康を支え続ける株式会社辻薬店の辻省治郎代表取締役社長にお話をお伺いしました。まずは、貴社のビジョンや沿革、社是を教えてください。
辻薬店の前身は、明治22年(1889年)に「福寿舎」という屋号で曾祖父・辻󠄀喜一がここ唐津で創業した薬舗で、今年で132年になります。創業当初はラムネやお酒(若福)も造っていました。昭和22年に、家業だった事業を株式会社組織として名称を「株式会社辻󠄀薬店」に変更しましたが、「長く健康で楽しく幸せに生活する」という人々の普遍的な願いである「福寿」をお手伝いするという精神はそのまま受け継ぎ、現在は唐津市と玄海町に調剤薬局が10店舗、ドラックストア1店舗、計11店舗を65名の従業員で営業しています。地域に根ざした薬局として患者様一人一人に寄り添う事を日頃からこころがけ、地域に愛される企業でありたいと願っています。
コロナ禍を経験して、薬局の在り方を改めて考えさせられたそうですね。
そうですね、薬局が地域の中でのインフラとしての機能や役割があるのだということを改めて痛感させられました。もともと「かかりつけ薬局・薬剤師」という言葉があり、当社も地域のかかりつけ薬局チェーンであることを目指してきました。そのような薬局になれるよう、コロナ禍以前から、個々の患者様のご相談対応が出来るように努めながら、どこの店舗でも変わらないサービスや情報提供するため様々な研修を実施してきました。加えて地域の他職種、医療・介護関係の方々と連携を取り、患者様を中心としたサポートを進めるための情報共有や勉強会を実施してきました。ですがコロナ禍前は、それらの取り組みについて、必要性を感じながらも「国が進める社会政策の一環」という、どこか受け身な部分があったように感じていたのですが、コロナ禍を経験したことで、本来の薬局・薬剤師としての在り方を見つめ直し、患者様のために何ができるか、より主体的に積極的に取り組もうという姿勢に変化していきました。
コロナ禍が薬局、薬剤師のミッションをより明確にしてくれたといことですね。
はい、地域に根差した薬局は、何かあった時の衛生面や健康面、生活の質を保つためには無くてはならない存在だということ、薬剤師という仕事は地域の皆様に「エッセンシャルワーカー」としてご支持をいただき、日々営業させて頂いているのだと改めて気付かされました。今後も「薬局という存在自体が社会全体の大事なインフラである」という意識をもって、薬局の機能や薬剤師としての使命を実現できるように日々成長していきたいと考えています。
唐津への想いや貴社が取り組む活動を教えてください。
健康でいることは日々の営みの根源です。私達は、地域の人々の健康のためにお役に立つことで成り立っている会社です。ですのでまずは、地域の皆さんに「辻󠄀薬局があってよかった」と思われるような企業活動を続けることが一番の唐津への恩返しだと思っています。そのほか、地域の皆様が健康で、且つ幸せで長生きして頂くことを目的として、薬剤師としてのスキルを活かし出前講座やベビー教室を行っていたり、2020年からは新たに管理栄養士を採用し、定期的に店舗を回り、栄養士による栄養相談や日々の生活習慣を改善するためのアドバイスサービスを始めました。これからは、そもそも病気にならないようにする予防医学の視点から地域の皆さんの健康に貢献できるよう、積極的に取り組んでいきたいと考えています。
最後に、シアター・エンヤへの応援メッセージをお願いします。
唐津の魅力のひとつに映画館が加わったのはとても良い事だと思います。シアター・エンヤの目標にむかってスタッフの皆さんが一丸となって情報発信して、取り組んでいくことができれば、地域に根差した息の長い運営に繋がると思います。唐津は様々な文化や組織がありますので、一度火が点くと広がりは早い土地柄です。
コロナ禍は、私達薬局だけでなく映画館にとっても、地域の役割や機能を改めて考える良い機会になったことだろうと思います。これからも、シアター・エンヤの「地域の人々への生きがいや楽しみを届けたい」という想いをスクリーンに乗せて地域に発信し続けてください。
- 株式会社辻󠄀薬店
創業:明治22年(1889年)12月
資本金:5,000万円
本社所在地: 〒847-0055 佐賀県唐津市刀町1513番9
社員数 :65名 薬剤師 27名 令和4年1月1日現在
公式WEBサイト:tsuji-yakuten.jp